カズオ・イシグロの作品はこれまでに何冊か読みました。
「日の名残り」「忘れられた巨人」…どれも面白く、一気に読み終えたものです。
「わたしを離さないで」は、日本でドラマ化もされましたね。
さて、そんな中2023年4月に手に取ったのが、「充たされざる者」です。
これまで同様、楽しく一気に読んでしまうだろうと臨んだのですが、その期待と予想は大きく裏切られました。
900ページを超える長編を読み終えるのに要した期間は何と1年半!
つまり、今年の10月にようやく読み終えたわけです。なぜこんなことになってしまったかと言えば、端的に言って、あまりにもつまらなくて苦痛だったから。内容もそうだし、惹きつけられた登場人物が皆無であるどころか、ほぼ全員に対して嫌悪感を抱いてしまいました。こどもにさえ。だから10ページも読むと疲れ果ててしまうのです。1日30ページも読めれば相当なゲイン。ところが、そうやって無理をすると数日は本を手にしたくなくなる。
「彼のことだから、どこかで必ずこのモヤモヤが晴れるカタルシスを与えてくれるはずだ!」という希望にすがりつつ、「読み始めた以上は最後まで読むぞ」と頑張り続けて18か月。
浄化は最後まで訪れませんでした…
さて、これを読み終えたことで何か得たものがあったのか?
何も無いような気がする。
いや、1つだけ気づいたことがあります。
それは、本作のストーリー同様、特に現代社会において何か1つのことを最初から最後まで中断せずにやり遂げるのは非常に難しいということです。
誰もが自分のことばかり考えて、相手の都合お構いなしに何やかやと要求してくるし、本人は本人で別のことに関心が移ってしまい、ともすれば、元々すべきだったことを忘れさえする。
そういった観点から言えば、人生訓のようなものを得たのかもしれませんね。
作品は最初から最後まで本当につまらんかったけど(笑)